5歳220日目と1歳と51日目 自粛するなと言うけれど

ここへ来て、震災後の各地の自粛ムードに対して、消費の縮退は景
気回復を遅らせ復興に悪影響がある、自粛はやめて普段通りの生活
をしろ、みたいな論調を見る事が多くなったけど、こう声高に言って
る人には家で待つ家族はいないのだろうか。
僕自身、年度末を迎えるし、進行していたシステム開発が無事納品
を迎えたので祝杯を挙げたい気分は山々。
でも、余震が来るたびに3月11日の恐怖と、東京直下型地震の不安
がよぎるので、とにかく早く家に帰り、乳飲み子と5歳の娘を抱え
て不安な状態が続いているかみさんを安心させてやりたいし、僕自
身安心したいという気持ちの方が先に立つ。
地震直後の帰宅困難な状況とか、家に帰った際に家族の顔を見て
ホッとした気持ちとか、まだ3週間前の記憶で生々しい。
原発の状況が改善されないので、常に心の片隅に灰色な部分が残っ
ている感じ。
そうした状況下で、気の合う友人や同僚と地震の話から離れて楽し
い時間を過ごせるかと言うと、自信が無い。
震災後なので、喪に服するのと近い感覚で自粛する、というのとは
全く違う気持ちでいる人の方が、少なくとも東日本では多いのでは、
と思う。
ただ、西日本の方は平常の日常に戻っていただき、元気で変わらな
い日本である事を確認させてほしい、と勝手ながら思う。
近々、僕の同僚の御家族で、福島第一原発で作業員のメンバーとし
て現在も作業にあたっている人が、2日ほど休暇をもらうとの事。
その人は自身の家も被災していて、家族を遠くに避難させているた
め、休暇になっても帰って休む場所が無いらしい。
現在、内幸町の東電本社と福島原発間で定期的にバスを運行してい
て、そのバスで東京に来るらしいので、同僚が迎えに行き、彼の自
宅で休んでもらうとのこと。
僕はその人に何もできないのだけど、同僚を通じてメッセージだけ
は伝えてもらおうと思っている。
もし、僕のブログを読んでくれている人の中で、現地の作業員の人
にメッセージを伝えたいという人がいれば、コメントください。
メールにするか、紙にするかは、同僚に状況聞いて決めたいと思う
けど、酷い状況で働き、家族への電話もままならない彼らを本気で
心配し、感謝している人間がいるということだけでも伝えられれば、
ほんの少しだけでも彼らの力になれるのでは、と考えてます。
ただし、同僚がそのご家族の状態を見て、むしろ負担になりそうだ
と判断した場合は遠慮なく破棄してもらうつもりです。