1歳と313〜318日目 かみさんがいなくなる恐怖

昨日の晩からかみさんが腹痛を訴えていた。
いつものとは明らかに違い「早く帰ってきて」とのメールあり。
急いで21時過ぎに帰宅したら意外と元気。
下っ腹に鈍痛が続いているとのコト。
もちろん晩酌を諦め、デビを寝かしつつ、食器を洗ったり、
ベランダの植物群に水をやったり、洗濯物干したり。
で、しばらくして気が付いたのが玄関に置いてあるボストン
バッグ。
なんで?と思い開けたら、中にはかみさんの当面の一式が。
びっくりした。
かみさんは自分の体調を考えて、身体が動く内に入院に必要な
一式をバッグに詰めておいたとのこと。
笑いつつ、みんなでおやすみなさい。
で、翌朝、やっぱり腹痛が治まらないので、実家のお義母さんに
急遽デビをお願いし、かみさんは病院へ。
昼ごろかみさんからメールが入り「盲腸&腹膜炎」との事。
マジでビビッた。
昼飯後、急いで休暇申請して病院へ駆け付けると手術の直前で、
かみさんはすぐにガウンに着替えさせられ手術室へ。
何の説明もないまま、病棟で待つこと2時間。
いきなり現れたのはうちの担当の後輩の更に後輩みたいな若い
医師で、いきなり「さて、では説明します」と。
かなりカチンと来たので「あなたの名前は?」と聞くことから
始まり、あれこれ分かりにくい説明に突っ込みまくった。
いじわるでも何でもなく、手術が終わるまでのあのどうしようも
ない不安感を放って置かれた苛立ちというか・・・
結果は無事手術は終わったし、傷口やらの経過を見れば数日で
退院できるとの事。
あの2時間の間、かみさんがいなくなったら、という仮定について
嫌でも考えさせられた。
デビの服や保険証、食べ物の好み、新聞代の支払い、光熱費って
一月いくら、良い匂いの柔軟剤ってどこの、美味い味噌汁、アジ
の叩き、僕が熱出した時に一晩中体をマッサージしてくれること、
晩酌のつまみ、辛い時に見せてくれる笑顔・・・
ヤバイ!と思った。鼻頭がツンとなった。
あいつがいなくなったらマジでヤバイ。
入院手続きをデビを抱っこしながら終えて、かみさんにデビを
会わせたら、かみさんが涙ぐみやがった。
これもヤバイ。
デビは何だか神妙な顔でずっとかみさんを見ている。
これもヤバイ。
病院出て、近くのスーパーで買い物している時に、デビが僕の
顔を心配そうに見上げながら僕が笑うのを期待して「アイアイ♪」
とお猿さんの歌を歌う。
これかなりヤバイ。
さっき晩御飯食べさせ、お風呂入れていたら僕のひざで寝てし
まった。
ゆっくり起こさないように着替えさせ、隣で1時間添い寝してたら、
「あいつがいなくなったら」って恐怖に襲われた。
当たり前田のクラッカーだけど、独身のとき、デビが産まれる前
とは、お互いの存在価値が圧倒的に変わってる事に気がついた。
そういう意味では、かみさんとデビにとって、僕が動けない事の
インパクトたるやものすごいことなのだと。
盲腸とはビックリしたけど、あれこれ意識するいいきっかけだと
思う。