2歳と98から102日目 還暦のお祝い

yasbay2007-11-26

22日は早々に仕事を切り上げ、帰りにトイザラスでオムツ
買って帰宅。
給料出た後だったし、3連休前の週末だったので大いに晩酌
に励み、翌金曜は敢え無く二日酔い(笑)
かみさん&デビが近所に繰り出している間に体調を整え、
夕方にどうにか床屋に行き、晩ご飯は僕がブロッコリー
オレキエッテを作った。
デビを寝かしつけ、それからが大変。
旅行のパッケージを始めた。
僕は昔から旅行時の荷物は極力少量型。
パンツとかは現地調達、現地廃棄を厭わない。
かみさんは「何かあったら」への対策型。
特にデビが一緒なので、その荷物は加速度的に増加し、た
った一泊二日の温泉旅行への家族三人の荷物が、気がついた
ら小型スーツケース一杯になっていた。
軽く喧嘩しつつも、結局僕がそれを運ぶ羽目に(笑)
土曜は朝早くみんなで起きて、かみさんがお握り作ったり、
僕がデビを着替えさせたり、おお騒ぎ。
うちの両親は朝から犬を預けに行ったりで、やっぱり忙しか
ったらしい。
東京駅の丸の内側で待ち合わせして、いざ伊豆へ出発。
霞ヶ関から首都高に乗り、東名高速へ向かった。
弟に電話したら、弟家族も同じ頃名古屋から高速に乗ったと
の事。
「気をつけろよ〜」「昼飯どこにするかなぁ」等確認。
途中、厚木近辺で渋滞にはまったものの、山が迫ったあたり
からは順調だった。
デビもおでかけの雰囲気に大喜びで、初めて見る大きな富士
山とか、途中で寄ったパーキングで見た真っ赤に紅葉した紅
葉を不思議そうに見ていた。
沼津ICに着いた丁度その時に弟から電話があり、待ち合わせ
場所に着いたとの事。
電話から3分後に僕らも到着。
名古屋と東京から向かって3分のずれで待ち合わせ成功とは、
幸先良いなぁなんて親父臭い事言いながら。
久しぶりに会う弟の娘(10ヶ月)は、非常に順調に大きく逞
しくなっていた。
デビも「良い子良い子」と頭を撫でたり、それを両親が目を
細めて見たり。
お昼ご飯のお店に2台で向かった。
お昼は三島でも人気店と教えてもらったうな繁
で。
お店はとても大きく、お昼時で次々に並ぶのに、次々に店内
に案内されていた。
うちもお座敷に10分程で通された。
みんなやっぱりうな重を注文。
隣は地元の人らしく、ビビンバみたいな器に桜海老がドッサ
リ乗った丼ものを頼んでいて、それがとても美味しそうだった。
デビもデビの従兄弟も大喜びで、デビは一通り食べ終わった
ら、父の膝にちょこんと座って、あれこれ父に話しかけてた。
父は溶けそうなほどベタベタだった(笑)
その後、いよいよ宿へ。
狩野川沿いで山間の道の両脇は、紅葉が見ごろで、所々に柿が
たわわに実って鮮やかなな橙色を見せていたり、真っ赤なモミ
ジや、見事なイチョウ、清らかな川と、本当に癒される風景
だった。
宿では2部屋を予約してあり、10畳の和室が二間続いている
のと、10畳一間のもの。
両方部屋に露天風呂が付いていた。
女性陣は二間、男性は一間に入り、しばしゆっくりした後に
早速風呂に入りにいった。
まずは、かみさん、デビと家族風呂に。
鍵閉めて、大きな檜の風呂に入ると、デビが泳ぐ真似をし始めた。
「行くよ〜、よ〜い、スタート!」と言いながら湯船の中を
フワフワ浮くように移動するのを、キャッキャ言いながら楽し
んでた。
かみさんも、食事や家事の心配をしなくてもいい久しぶりの
時間だったので、風呂に入るなり「あ”〜ぎもぢいい〜」と
心から沁みている様子だった。
その後、館内に10はあろうかという風呂を次々に梯子した。
どこも掃除が行き届き、雰囲気もそれぞれ違う。
満室と聞いているけど、殆ど他の人に会わない。
贅沢な空間に浸りながらふと気がついたんだけど、これだけの
風呂を維持するには相当のコストがかかるだろうと。
次々に趣の異なる風呂に入る事を厭わないならいいけど、単純
に静けさや落ち着きを求めるなら、金額に見合った空間では
ないかも、と老婆心が働く。
貧乏人の性か、高いサービスの粗探しをしてしまうのが、何と
も小さいいと言うか・・・(笑)
利用時間の予約までして入った露天の家族風呂は、塀の外を観
光バスが次々に通過し、その屋根が見えるし、狩野川に向いた
風呂の方は、向かいに民家が結構見えるし・・・
「う〜ん」と考えてしまった。
僕が望む高級旅館の風呂って、清潔で、内風呂があって、内風
呂の脇のドアを明けると、静かな厳かな露天風呂があって、時
には朝日が木漏れ日差し込み、時には星が見え、
晩御飯前にデビはお昼寝をし、みんなのんびりそれぞれが好き
な事を過ごした。
宿は京都の嵯峨に似た雰囲気だから嵯峨沢館と名付けられたら
しけど、京都の嵯峨を詳しく知るわけではないけど、これで似
てると言われたら本場の人はどう思うのかなぁと思ってしまっ
たのも老婆心(笑)
そうこうしている内に晩御飯の時間になった。
てっきり部屋食を思ったら、食事部屋に移動との事。
夏の旅行の時に、国民休暇村での食事を思い出し、「え!?他
のお客さんと一緒?」と思ったのが世間知らずというもので、
それぞれ個室の掘り炬燵になっているお座敷でいただくという
何とも贅沢な食事環境だった。
部屋食だと、飲んで食べて食後の風呂に入って戻ってくると、
食事やお酒の匂いが篭ってたりするけど、それを気にしなくて
いいのが良いと思う。
宿には事前に還暦のお祝いの旨伝えてあったので、ケーキと赤
いチャンチャンコセットを用意してくれていた。
母はかなり恥ずかしがっていたけど、みんなで記念撮影したり
ケーキが来たりとお祝いモードは全快。
デビも、お昼寝の起き抜けで不機嫌だったのが徐々に改善し、
一気にハシャギ出した。
食事は正直「まぁまぁ」。
手が込んで美味しいんだけど、「ここじゃなきゃ食べられない」
感に欠けると感じた。
何よりかにより腹が立ったのは、食事の世話をしてくれた仲居
さんの態度。
とにかく、次から次に膳を持ってきては、空いた器を食べ終わ
るや否や片付けていく。
子供に食べさせながらのかみさん&弟の奥さんは本当に目の回
るような忙しさで、それを感じた部屋全体が落ち着かない雰囲
気になってしまった。
これは、帰りの車内で父が憤慨していた事からも、みんな良い
気をしていなかったんだなぁと、何か大事な時間を壊されてし
まったような喪失感があった。
食事の雰囲気は、翌日の朝食も同じ。
宿の事情か、仲居さんの事情か知らないけど、とにかく急がさ
れた。
朝食後もお風呂に入り、結局僕は7回も風呂に入った。
この旅館は、楽天等の口コミサイトでもみんな絶賛しているん
だけど、僕の評価としては、
「比較的若い人(30代以下)が、大規模ではない温泉旅館の
醍醐味(ガヤガヤしていない、人にあまり会わない)を楽しむ
には丁度良い旅館」というところ。
静かな環境、少人数、美味しい食事、細やかな心配り、という
点では、すぐ近くの[http://tsukigase-onsen.com/top/top.html:title=旅館月ヶ
瀬]の方がよっぽど良かった。
それこそ全国の名旅館に泊まり歩いている両親いわく「あれは
典型的な慢心だ」との事。
決して悪い宿じゃない。それは口コミサイトの通りだと思う。
でも、一泊一人3万以上出してもう一回泊まりたい宿では決して
無い。
それが僕の感想。
何より母の還暦の祝いを、ああも軽視されたのが悲しいというか。
値段からも信用して高い期待を持ってしまったのが甘いというか。
でも、両親は久々に家族全員集合したのが嬉しかったみたいだし、
デビが「ジィジ!」とべったりで仲の良い友達みたいになったし、
NHKまで行って習っている母の朗読が聞けたし、家族が集まる
ってのはやっぱり何をおいても良い。
そう考えると、家族が集まるときの器というか環境はどこでも
良くて、あの時あーだったこーだったって後から言えれば、多少
の瑕疵は目をつむればいいんだと思えるようになった。
かみさんもそれを強く感じたようで、来年、お義母さんへ旅行を
プレゼントしたい、と言って来た。
もちろん快諾。
これから、年齢的には金銭的に多少は余裕が出てくるかも知れない。
その中で家族との時間をいかに楽しく思い出深いものとし、デビや
弟の娘といった次の世代に、家族の暖かさ、繋がりといった事を
伝えられるか。
今回の旅行は、単にお金をかければ良い時間が持てるというもので
はない、という良い教訓になった。