2歳と226〜233日目 ソウル一日目

いやはや、目まぐるしい出張だった。
19日の午前に羽田から金浦へフライト。
わずか2時間のフライトって事がまずビックリで、
機内食が出たのが更にビックリ。
金浦空港には、今回お世話になる趙さんが迎え
に来てくれていた。
空港で両替して、既に予約していただいていた
模範タクシーに乗り込む。
去年のヨーロッパ出張時、22時にハンブルグ
着き、結構不安な中タクシーに分乗してホテル
に向かったのとは全く違う、安心感。
金浦からソウル市内までは、約50分ほど。
途中ずっと見える漢河は、川幅の広い大きな
河で、架かっている橋も迫力のあるデザインの
ものが多かった。
聞くと、戦車が渡れるか渡れないかで、強度も
デザインも変わるとの事。
軽くカルチャーショック。
ロッテホテルにチェックインし、直に出発し、
お昼ご飯に向かう。
ソウル初の食事は、「ソルロンタン」の名店で。
趙さんの気遣いで、激から続きでは体が持たな
いから、まずは優しい味から、というあり難い
選択だった。
牛を骨ごとジックリと煮込み、真っ白なスープ
にソーメンの様な麺が入ったソルロンタンは、
全く臭みを感じず、実に優しくも旨いスープ
だった。
大量のねぎや、海塩を自分で追加して味を調え
るのも楽しいし、付け合せのキムチが滅茶苦茶
旨くて、その汁をスープに加えて食べる、とい
う裏技も地元の人と一緒ならでは。
最後にご飯を入れてオジヤ風に食べるのも最高
だった。
午後は、ETRIという韓国を代表する最先端技術
の研究機関をスピンアウトした技術者で作った
という会社を訪問。
かなり痺れる最先端デバイスのデモを見て、一
同、口をアングリ状態だった。
次に、盆唐(ブンダン)という、ソウルから車
で1時間くらいの、金持ちと先進企業が集まり、
教育水準も高いという、つくば学園都市的な
街にあるe-tradeのベンチャー企業を訪問。
日本語が上手い技術者の人がいて、かなり濃い
議論ができたと思う。
韓国も既に携帯からのe-banking、e-tradingが
かなり進んでいて、一般企業の就業規則に「勤
務中の証券取引を禁ずる」といった条項が追加
される事が多くなったとか。
初日の仕事はこれで終わり。
夜は、漢河沿いの魚の市場へ。
ソウル版築地市場の前でタクシーを降りると、
いきなり魚のにおいがプンプン。
促されるままに、スーツのままで市場に入って
行く。
すると、数十店の卸売り店が並んでいて、殆ど
が生け簀になっていて魚介類が泳いでいる。
趙さんは、いつも行く店が決まっているらしく、
どんどん奥に進み、とある店の前でおばさんと
話し始めた。
話が終わると、おばさんが大きな鯛をいきなり
捌き始めて、おじさんがこれまた大きなアワビ
を3個も袋に入れた。
ビックリしていると、趙さんが「こっちです」
と。
着いていくと、新橋のガード下のような雑多で
にぎやかな居酒屋が現れ、地元のサラリーマン
でごった返していた。
パッと見では日本人が全くいない。
結構ビビリながらも席に座り、しばらくすると
韓国のビールが運ばれてきて、サンチュやゴマ
の葉、ニンニクやネギ、キムチや何種類かの
味噌類何かが運ばれてくる。
乾杯しながら料理を待っていると、先ほど買っ
た鯛が刺し盛に、アワビが刺身とバター醤油炒
めになって出てきた!!
刺身は、ゴマの葉に乗せ、ニンニク、コチュジ
ャンと共に食べると、食べたことのない刺身に
なる。これがかなり美味かった。
アワビは、食べたことないほど厚く切ってあっ
て、実はアワビの刺身って堅くてあまり好きじゃ
ないんだけど、「分厚いとこんなに美味いんだ」
と教えてもらった。
バター醤油炒めは、言わずもがな。柔らかくて
肉厚で激ウマ。言うことありません。
ビールは最初の1,2杯だけで、そのあとは、多分
韓国国内のアルコール消費の8割は占めるんじゃ
ないかと思われる焼酎の「チャミスル」が出て
来た。
アルコール度数25度位のこの焼酎を、何も割らず
氷も浮かべずに、ひたすら飲む。
当然、酔っ払った。
何故か普段上品な奴が、突然卑猥な会話を始める。
踊り始めるのもいる。
気がつくと、周りの他のお客も、かなり大きな声
で喧嘩みたいに話してたり。
何でだったかは忘れたけど、場所柄、国会議員も
結構来るらしく、酔客に「お前この前の討論は何
だ!もっとしっかりやれ!」みたいな事言われて、
「はい、頑張ります」みたいな風景も結構日常茶
飯事との事。
しこたま食べて酔ってこの日は終わり。