3歳と181〜186日目 酒の失敗

中川財務相が飲酒により会見多大な影響が出たこと(影響が出な
けりゃ個人的な最良の範囲がと思う)に関しては、「アホ」とし
か言いようが無いけど、酩酊会見に関わる関係者の対応はどうも
腑に落ちない。
まず、何故側近や日銀白川総裁等の同席者は酩酊状態の大臣を会
見に臨ませたのか。
あそこまで酔っ払っていたら、事前に「体調が悪い」とか言って、
いくら記者なんから「酔っ払ってるからでしょ」とか突っ込んで
も、いくらでもどうにでもできたはずなのに、何故なんだろう。
同席者も「出ない方が良い」と言えるはずだし、良い大人なら酩
酊状態の会見の影響を考慮して、逆に言うべき。
今までのサラリーマン生活においても、酒癖の悪い上司はいくら
でもいて、公私が混同しそうになると周りが制御する苦労っての
はいくらでも見てきた。
例えば、あるシステムで深刻なトラブルが22時過ぎに発生し、担
当者が対応に大わらわになる一方で、上司に状況を報告する。
たまたま、銀座で良い加減で酔っていた上司は、クラブのお姉ち
ゃんに嫌々別れを告げ、タクシーで会社に急行する。
会社に着くや否や大声を上げて部下を叱責する。
ごみ箱を蹴ったりもする。
で、ベンダを含めた関係者の電話会議にろれつも回らない状態で
参加しようとする。
ここまでくると、さすがに周りが彼を別室なりに連れ出し、落着
かせ、以後に支障のないように計らう。
一般的な会社の、関係者に閉じた世界でも、これくらいの配慮と
いうか、良識に基づいた制御機能は働く。
が故に、何故あの時の随行員、または会見で隣に座った日銀の
白川総裁は、何らのアクションを取らなかったんだろう。
中川財務相が記者から質問を受けた際に、質問した記者を探しな
がらいかにも酔った風体で「ん〜?どこだ〜?」と探した際に、
白川日銀総裁は「あちらです」と教えていた。
この白川総裁の態度が、いかにも「僕関係ないもん」みたいな感
じがして、本当に嫌な気分になった。
尋常な状態ではない人を会見の場に座らせ続け、しかも尋常な状
態に付き合い続けた罪は大きいと思うんだが。
つまり、前述の銀座で飲んだ上司が電話会議で吠えるのを放置し、
以後のトラブル対応に甚大な影響を与える事となってしまう事と
同じ、もしくは影響範囲で言えばそれ以上で比べ物にならん。
僕からすると、一個人の蛮行を放置して国益を損ねた(と言って
も恥をかいたくらい?)という点で、随行員も同席者も同罪だな
と思う。
続いて、何故中川財務相は飲酒を指摘された際に「G7の会合が終
わり、ホッとして昼に飲んだワインが思いのほか効いてしまった。
以後気をつけます」みたいに素直に謝らなかったんだろう。
酩酊状態で会見に出た時点で、個人的な飲酒による失敗って事実
は覆らないわけで、それならそれで誰が聞いても納得しない言い
訳しても、船場吉兆状態にしかならんと思うのに。
良し悪しは別にして、一般的に日本人は飲酒の失敗に寛容な国民
らしいし、事実、町の声では半数以上が「一度の失敗で辞めなく
ても」ってのが半数以上だったらしい。
ちゃんと謝れば海外でも「ビックリニュース」くらいにしかなら
ないんじゃないかと思う。
誰だって、酒に酔った上での失敗を起こした際には、素面に戻っ
てから、迷惑かけた相手に「ごめんなさい」と謝る筈で、その際
に「いや〜薬を飲みすぎたのが影響したみたいで」なんて言いや
がったら、許さない。
その点、自分の飲酒のせいにしなかったことが、いかにも卑劣漢
ぽいし、更には彼のアルコール依存度の高さを自ずから証明して
しまったと思う。
つまり、これからも彼は「あれは酒のせいじゃない」と言って酒
を飲み続けられる、逃げ道を作った。
とにかく、飲みすぎた男を放置した人達、飲みすぎて迷惑をかけ
た事を素直に謝らなかった男、情けない人達だなぁ。