5歳50日目と245日目 運動会、達成感

先週末、デビの幼稚園の運動会があり、無事終了した。
無事終了したというのは、僕の感想というか感慨というか。
今年の運動会は、僕が父母会の役員になったこともあり、
我が家にとっては、もちろんデビが主役ではあるんだけど、
僕自身にとっても大きなイベントだった。
うちの幼稚園は、規模が比較的大きいせいか父母の役割が
非常に重要で、事前準備から会場の後片付けまで含めると
総勢130名ほどの父母が何らかの係になってバックアック
する。
父母会の役員はその元締めのような役割で、思っていた以
上に権限や責任が重いものだった。
会の進行に伴い必要となる用具の設置とか、園児の誘導、
入退場のロープの上げ下げまで係がいて、基本的にはお母
さん達が賄う。
お母さん達は平日のリハーサル時から参加し、自分たちの
動きを綿密にチェックする。
1競技につき1枚の仕様書のようなものがあり、どこにライ
ンを引くか、どこに用具を置くかといった指示が書き込ま
れたものを先生が用意するんだけど、リハーサルを重ねる
毎に、よりスムーズな進行のためにバージョンアップされ、
その結果が、かみさん経由で僕に伝えられる。
というのも、父母会役員のお父さん（僕を含めて4人）は、
会の当日は、基本的に役員席にいつつ、競技毎にラインを
引き直すのがメインの仕事なので。
僕たちはその「仕様書」を見ながら、前の競技の退場が終
わるかどうかのタイミングで飛び出し、前の協議のライン
をほうきで消し、仕様書通りに新たなラインを引く。
これは非常に重労働だった。
役員席は、一応屋根があるものの透明なアクリル板のよう
な屋根だったので、日差しをもろに透過する。
線引で汗をかき、待機中にも汗をかく。
もう、ほとんど部活状態だった（笑）
それでも、子供達が夢中になって競技に夢中になり、勝敗
に一喜一憂する姿を役員席という特等席で間近に見られた
のは、本当にいい経験だった。
年中さんの演技の時には、本当にデビがまん前にいたので、
本当に楽しそうに笑顔で演技している様子や、途中で僕に
気付いて手を振ってきたり、もうほんと幸せ。
デビが僕を見ると嬉しそうにしていた訳が実はあって、何と
お父さんの役員は、結構重要なタイミングでそれぞれ壇上に
立ち、挨拶をしなくてはいけない役回りだったから。
うちの幼稚園では、当初から、運動会は円主催というより
は父母が積極的に参加してみんなで作り上げる、という方
針だったようで、開会の挨拶や閉会の挨拶等と、普通は園
長さん達の役回りなんじゃないの？、みたいなことをお父
さんがすることになっている。
で、3月にあった新旧役員の懇親会の席で、隣に座った旧
役員のお父さんから「開会の挨拶がいいですよ。一番最初
に終わって、後は気楽だから」とアドバイスを受けていた
ので、立候補して開会の挨拶をすることになっていた。
これが、運動会が近づくにつれてジワジワとプレッシャー
になり、前日の夜は睡眠時間が4時間・・
前の年の様子をDVD持っている人に借りてもらって見たり、
周りの人に聞いたり。
開会宣言ってことなので、「これから第○○会運動会を
開催します」ってだけ言う人もいれば、僕にアドバイスを
くれた旧役員は、「みなさん、おはようございます。云々」
とそれなりにコメント入れてたり。
あれこれ考えて、結局僕なりにコメント入れることにした。
で、実際の開会式が始まり、園児が入場してきたタイミン
グで緊張が絶頂に。
園児＋来場者で足の踏み場もないような園庭には、恐らく
1000人近くがいたと思う。
入場が終わり、「開会の挨拶。父母会役員のyasbay様から
挨拶をお願いいたします」とビックリするほど大きな声が
スピーカーから近隣中に響き渡り、シーンとする中、朝礼
台の上へ。
運んでいる時には気が付かなかった朝礼台も、上がってみ
ると驚くほど高い。
かすかに震える手でマイクを手に取り、意を決して「園児
のみなさん、おはようございます」と声をかけると「おは
ようございます！」と元気の良い返事。
これで一気に落ち着いた（笑）
「今日一日元気に頑張りましょう」と言えば「はい!」と
返事。
あとは、来場者へ簡単に挨拶。
最後に「これより、○○幼稚園運動会を開催いたします」
と宣言すると、「パンパン！」と号砲が鳴った。
拍手の中震える手でマイクを戻し、壇から降りながらも
心の中では「お〜！結構本格的だなぁ」と（笑）
これですっかり気が楽になったので、アドバイスが本当だ
なぁと思ったものの、こんなに荷が重いとが思わなかった
のも事実。
結構嬉しかったのは、挨拶の後、デビが僕を見るたびに
嬉しそうに手を振ってきて、周りの友達に「パパがいる！」
と声をかけ、友達と一緒に「デビちゃんのパパァ！」と
声かけてきたり（笑）
昼休みや会が終わった後も、色んな人に声をかけられ、
「お疲れさま」とか「挨拶良かったですよ」とか言われ、
心地良い達成感を味わえた。
ただ、やっぱりこれだけ大人数にイベントにはあれこれ細
かいトラブルはつきもので、「日傘で前が見えない」「ビ
デオ撮影席で席を譲ってくれない」「園庭の隅で喫煙して
いる人がいる」等々、様々な苦情が舞い込んでくる。
その度に、放送で注意を促すか個別に注意するかを判断し、
放送係に伝えたり、警備係に伝えたり。
その都度的確にスピーディーに動かないと、現場のお母さ
ん達が立ち往生してしまうので、結構気を遣った。
そんなこんなの役員としての運動会は、僕的には大成功だ
ったと思う。
そして、もう一つ、最大の主役のデビにも嬉しい事が！
かけっこで見事に一位になった！
どうも人との競り合いといったことに弱気というか、譲っ
てしまうことが多く、親としてはどうも歯がゆかったので、
運動会前にかみさんと結託して、一位になったら好きなも
の（但し絵本か気に入ってるらしい筆箱）買ってやるとニ
ンジンぶら下げてやった。
スタート時は他の子にコースを塞がれて前に行けなかった
んだけど、僕が見ていた役員席の前で一気にインコースか
ら間合いを詰め、ゴール直前で鼻の差でかわした（笑）
役員席にいながら親バカ振りを遺憾なく発揮した僕は、
他のお父さんから笑われてしまった。
いや〜、ほんと嬉しかったなぁ。
お昼休みになって、園庭に並んでいたデビを迎えに行った
時に「かけっこ見てたよ！やったな！」と褒めたら「パパ
の挨拶かっこ良かったよ！」と返してきやがった！
ほんと成長したな！デビ！
夕方飲んだビールが泣きたくなるくらい美味かった。